西武有楽町店跡にルミネ

12月に閉店する百貨店、西武有楽町店(東京都千代田区)の後継に、JR東日本の子会社「ルミネ」の運営するショッピングセンターが有力となったことが8日、分かった。西武有楽町店は複合商業施設「有楽町マリオン」に入居。JR東日本は施設所有者の朝日新聞社と交渉に入っており、詳細を詰めたうえで11年秋にもオープンする見通し。

ルミネは、JR新宿駅の「ルミネ新宿」など首都圏のターミナル駅を中心に13施設を展開しており、09年度の売上高は2592億円。若者向けの洋服や雑貨を集めたファッションビル運営に定評がある。これまでは駅ビル内で営業するスタイルだったが、有楽町マリオンへの入居は初の駅外への出店となる。

JR東の流通事業は、主力のルミネのほか「アトレ」などもあり、流通事業全体の売上高は1兆円規模と、大丸松坂屋百貨店を傘下に持つ百貨店2位のJ・フロントリテイリングにほぼ匹敵する。JR東は流通事業を鉄道事業に次ぐ柱に育てる計画で、有楽町・銀座地区への進出で拡大に弾みをつけたい考えだ。

西武有楽町店の跡地をめぐっては、家電最大手のヤマダ電機などが進出に意欲を示してきた。