黒澤明監督「天国と地獄」、ハリウッドでリメイクへ

米ミラマックスが、黒澤明監督の63年の傑作「天国と地獄(英題:High and Low)」をリメイクすることが分かった。「卒業」「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」のマイク・ニコルズ監督がメガホンを取る。

ピュリッツァー賞を受賞した劇作家で映画監督・脚本家のデビッド・マメット(「オレアナ」「ハンニバル」)が脚本、「ノーカントリー」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のスコット・ルーディンがプロデュースを手がける。また、そもそも99年に本作の脚本をマメットに依頼したマーティン・スコセッシ監督が製作総指揮を務めるものとみられ、かなり強力なスタッフが揃ったことは間違いない。キャスティングはこれから行われるとのこと。

「天国と地獄」は、エド・マクベインの「キングの身代金」を原作にした社会派サスペンス。製靴会社重役の権藤(三船敏郎)のもとに、息子を誘拐したから3000万円の身代金をよこせという連絡が入る。だが誘拐されたのは権藤の運転手の息子だった。葛藤の末、権藤は身代金を支払い、人質は無事救出されるが、財産を失った権藤は失脚。誘拐事件の犯人と被害者、そして刑事との息づまる心理劇が始まる。

黒澤作品は、過去に「七人の侍」(54)が「荒野の七人」(60)に、「羅生門」(50)が「暴行」(64)にリメイクされたのが有名だが、ハリウッドでは現在も、スティーブン・スピルバーグ監督のドリームワークスによる「生きる」(52)、ワインスタイン・カンパニーによる「七人の侍」のリメイク企画が進行中です。

リメイクはもうやめてほしい。沼田識史(現代美術家)氏曰く、黒澤明の作品とスタンリー・キューブリックの作品は完璧だからリメイクしても駄目なのになんで作るんだろうと。
僕、JACK5も、最初は天国と地獄はスコセッシ監督がリメイクすると聞いていたから期待していたが、マイク・ニコルズ監督がリメイクをするというのでガッカリした。