ゴールデン・グローブ賞作品賞は“Facebook誕生実話” 監督賞ほか4冠

 米国の映画・テレビの祭典『第68回ゴールデン・グローブ賞』の授賞式が米ロサンゼルスで16日(日本時間17日午前)開催され、世界最大のSNSFacebook』誕生の実話を映画化した『ソーシャル・ネットワーク』(公開中)が作品賞、監督賞、脚本賞、作曲賞の4冠に輝いた。『アリス・イン・ワンダーランド』と『ツーリスト』の2作品でミュージカル・コメディ部門男優賞にノミネートされていたジョニー・デップは惜しくも受賞を逃した。

同映画賞はハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)の会員の投票により選定され、その受賞結果は米アカデミー賞の行方を占う意味でも注目されている。

ミュージカル・コメディ部門作品賞は『アリス〜』や『ツーリスト』を退け、現代の家族の新しい定義を投げかけた『キッズ・オールライト』(GW公開)に軍配があがった。精子提供を受けて出産した子を持つ女性同士のカップル家族に起きた亀裂・崩壊・再生の物語。主演女優のアネット・ベニングは同部門女優賞も受賞した。

ドラマ部門女優賞は『ブラック・スワン』(4月公開)でプリマを争うバレリーナの精神的苦悩、善と悪の二面性を見事に演じ切ったナタリー・ポートマン。ドラマ部門男優賞は『英国王のスピーチ』(2月26日公開)で現エリザベス女王の父、ジョージ6世を演じたコリン・ファースが受賞した。

同授賞式の模様は海外ドラマ専門チャンネル・AXNで1月22日午後8時から放送(再放送は2月4日午後9時)。なお、『第83回アカデミー賞』のノミネート発表は現地時間1月25日、授賞式は同2月27日となっている。

【映画の部】受賞作品・受賞者一覧
★ドラマ部門 作品賞 (Best Motion Picture - Drama)/『ソーシャル・ネットワーク
★ドラマ部門 女優賞/ナタリー・ポートマンブラック・スワン
★ドラマ部門 男優賞/コリン・ファース英国王のスピーチ

★ミュージカル・コメディ部門 作品賞/『キッズ・オールライト
★ミュージカル・コメディ部門 女優賞/アネット・ベニングキッズ・オールライト
★ミュージカル・コメディ部門 男優賞/ポール・ジアマッティ『BARNEY’S VERSION』

助演女優賞メリッサ・レオ『THE FIGHTER』
助演男優賞クリスチャン・ベイル『THE FIGHTER』

★アニメ作品賞/『トイ・ストーリー3
外国語映画賞/『IN A BETTER WORLD(デンマーク)』

★監督賞/デヴィッド・フィンチャーソーシャル・ネットワーク
脚本賞アーロン・ソーキンソーシャル・ネットワーク
★作曲賞/トレント・レズナーアッティカス・ロスソーシャル・ネットワーク
★主題歌賞/「YOU HAVEN’T SEEN THE LAST OF ME”」〜『バーレスク』(作詞・作曲:ダイアン・ウォーレン)


【テレビの部】受賞作品・受賞者一覧
★ドラマ部門 作品賞/『BOARDWALK EMPIRE
★ドラマ部門 女優賞/ケイティ・セイガル『SONS OF ANARCHY』
★ドラマ部門 男優賞/スティーヴ・ブシェミ『BOARDWALK EMPIRE

★ミュージカル・コメディ部門 作品賞/『Glee
★ミュージカル・コメディ部門 女優賞/ローラ・リニー『THE BIG C』
★ミュージカル・コメディ部門 男優賞/ジム・パーソンズビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』

★ミニシリーズ・テレビムービー部門 作品賞/『コードネーム:カルロス 戦慄のテロリスト』
★ミニシリーズ・テレビムービー部門 女優賞/クレア・デインズ『TEMPLE GRANDIN』
★ミニシリーズ・テレビムービー部門 男優賞/アル・パチーノ『死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実』

助演女優賞ジェーン・リンチGlee
助演男優賞クリス・コルファーGlee


やはり『ソーシャル・ネットワーク』かという驚きよりも、沼田識史(現代美術家)氏が以前から云っていた監督のデヴィッド・フィンチャーの才能だろう。デヴィッド・フィンチャーは彼らしい独特の映像を撮るが、沼田氏が選ぶ映画100選の中に入っている賛否両論ある作品『ゲーム』もデヴィッド・フィンチャーの才能を発揮している作品だと思う。これでオスカー授賞式がまた楽しくなった。