アニメ監督の今敏さん死去

文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の大賞を受賞した「千年女優」や、第63回ベネチア映画祭コンペティション部門出品作品の「パプリカ」などを手がけたアニメ監督の今敏さんが8月24日、膵臓がんのため亡くなりました。47歳の若さでした。

今監督は武蔵野美術大学在学中に週刊ヤングマガジンで漫画家デビュー。「AKIRA」で知られる大友克洋さんのアシスタントとして働きました。その後、もともとアニメーターを志していたこともあってアニメの仕事をするようになり、1997年に竹内義和の小説を原作とした映画「パーフェクトブルー」で監督デビュー。

2002年に監督した「千年女優」は、宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」と同時に文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞したほか、カナダのファンタジア映画祭では最優秀アニメーション作品賞&芸術的革新賞を、シッチェス・カタロニア国際映画祭では最優秀アジア映画作品賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けました。

2003年の「東京ゴッドファーザーズ」は、「千年女優」とともにアカデミー賞の長編アニメ部門候補作品にも選出されています。しかし、残念ながらいずれもノミネートには至りませんでした。