コエンザイムQ10

日本の人口は2005年から減少に転じました。
これからは高齢者の占める割合がますます増えていきます。
アンチエイジングが実現できれば、元気な高齢者・熟年者が増え、
若者の不安も取り除かれ、社会に活力が生れます。

アンチエイジングに役立つ物質とはどういうものでしょうか?
それは生命活動になくてはならず、
年齢とともに細胞から失われていく成分です。
これをサプリメントとして補給することが可能で、元気が出てきて
肌がつややかになるなどの効果が実感でき、
当然ながら安全である必要があります。
コエンザイムQ10はこれらの条件を全て満たしています。
「100年に一度の素材」あるいは「アンチエイジングの切り札」
と呼ばれる所以です。

人が生きていくために必要なエネルギーは、
細胞にあるミトコンドリアと呼ばれる工場で生み出されています。
1957年,エネルギーを生みだすための酵素を助ける補酵素
コエンザイム)としてオレンジ色の物質が発見されました。
キノン構造をもち、側鎖が10単位あるので
コエンザイムQ10と呼ばれています.

現代社会はストレスが多く、これが原因で活性酸素が多く生成し、
細胞が錆びつきやすくなっています。
これを防ぐのが抗酸化物質ですが
コエンザイムQ10はビタミンEやビタミンC
と並び最も大切なものの一つです.

ひとときも休まず働き続ける心臓の役割は体のすみずみまで
栄養と酸素を届けることです。
このポンプを動かすエネルギーを作るためには
コエンザイムQ10が欠かせません。
心臓のコエンザイムQ10含量は20代がピークですが、40代で30%、
80代では50%以上失われます。程度こそ違いますが、
肝臓、腎臓、皮膚などの臓器でも減少することが確かめられています。
老化の重要な一因として加齢によるコエンザイムQ10
減少を無視することはできないのです。

栄養バランスのとれた食生活が健康の第一歩です。
しかし、食事からだけでコエンザイムQ10を十分に補うことは困難です。
サプリメントで補うのが常識的です。
欧米では一日100-300mgのコエンザイムQ10が摂取されています。

コエンザイムQ10は水に溶けず、油に溶けやすい素材なので、
油分を含んだ食事直後に摂取することが大切です。
空腹時では十分に吸収されず効果が半減してしまいます。
体内吸収力は個人差が大きく、6倍くらいあります。
50mgで十分な人もいますが、300mgでも足りないという人もいます。
効果を十分に体感できないときは摂取量を増やしてみてください。

コエンザイムQ10は1974年以来長年用いられてきましたが
これまで深刻な副作用の報告は一例もありません。
一日1200mgコエンザイムQ10を16ヶ月間摂取しても
問題はありませんでした。
もともと体のなかで合成されている物質であるから
安全なのだと考えられています。

体中のあらゆる細胞がコエンザイムQ10を必要としているので
サプリメントをとることにより実感できる効果は一通りではありません。
よく聞かれるのは、疲れにくくなった、元気はつらつになった
肌が美しくなった、二日酔いがなくなった、足のむくみがとれた
目覚めがよくなった、スポーツの疲れが早く回復するようになった
集中力が増した、頑張りがきくようになった、風邪を引かなくなった
歯ぐきがしっかりした、頭痛がおさまったなどです。

アスリートの願いは筋力アップと持続力の強化
エネルギーを生み出し、
運動による筋肉細胞の破壊を抗酸化作用で防ぐコエンザイムQ10
力強い味方になります。
オリンピックの金メダリストなどトップアスリートが
ひそかに愛用しているのには理由があるのです。

コレステロール低下薬としてよく知られているスタチンは
同時にコエンザイムQ10の生合成を阻害し、これを減少させます。
スタチンを飲むならコエンザイムQ10を一緒にお飲みください。

心臓のバイパス手術を予定している患者さんが一日300mgの
コエンザイムQ10を二週間飲むと、
確かに心臓にコエンザイムQ10がとりこまれ
そのミトコンドリアの機能が向上しました。
またパーキンソン病初期の病状の進行を遅らせたとの報告もあります。