バーバリープローサム (BURBERRY PRORSUM)

【現デザイナー】
クリストファー・ベイリー(Christopher BAILEY)。
1971年、イギリスに生まれる。ロイヤル・カレッジ・オブ・アート卒。
ダナ・キャランの下でキャリアを積む。
1996年よりグッチでトム・フォード(TOM FORD)のもと
シニア・デザイナーを務める。
2002 Spring/Summer よりバーバリープローサム
BURBERRY PRORSUM)のデザインを手がける。


【ブランドの歴史】
トーマス・バーバリー(Thomas BURBERRY)。
1835年イギリスのサリー州ブロッカムグリーンに生まれる。
1856年トーマス・バーバリーがロンドンのベイジングストーク
洋服店を開業。
農民が汚れを防ぐために服の上に羽織っていた上着をヒントに
ギャバジン」といわれる耐久性・防水性に優れた新素材を生み出す。
名前の由来は、スペイン語で巡礼者の着る上っ張りを意味する
「ガバルディナ」。
1888年に「ギャバジン」で特許を取得。
1911年に人類で初めて南極点に到達したアムンゼンバーバリー
防寒具として使用した。
1914年第一次世界大戦時にはトレンチコートとして英国陸海軍に
バーバリーが正式採用されるなど、一躍スターダムにのし上がった。


「トレンチコート」の由来
第一次世界大戦の時に、トーマスバーバリー塹壕(トレンチ)で
戦闘が繰り広げられることから、タイロッケン
(ひもでロックするという意味)コートに修正を加え
手りゅう弾や剣、水筒をぶら下げるD字型リングをコートに
止め金として取り付けたのこと。
これがバーバリー・トレンチコートの原型。
バーバリーコート」と称されるそのアイテムは
作家のコナン・ドイル、英元首相ウインストン・チャーチル
米元大統領ジョージ・ブッシュ、女優キャサリン・ヘプバーン
ら数々の著名人が愛用したことでも有名である。


1919年ジョージ5世からコート・ジャケット部門で
英国王室御用達を授与される。
エドワード8世も「グレート・コート(厚地の大きなコート)」
のデザインを承認した。
1924年に登場した「バーバリー・チェック」はあまりにも有名。
コートの裏地としてデザインされたのが起源。
当時のイギリスでは、「ウインドーペーン(窓ガラス)」
といわれる格子柄が多く使用され、バーバリー・チェックは
「カントリー・タータン」と呼ばれる柄からアレンジしたもので
公募で決定した。


1967 年に、パリのショーで発表された傘にバーバリーチェックを使用
初めて裏地以外で使われた。
その後、バッグやマフラーなど様々なファッションアイテムに
様々なカラーバリエーションで展開している。


1996年秋、三陽商会( SANYO SHOKAI Ltd.)の企画で
日本独自のレーベルである
バーバリー・ブルーレーベル(BURBERRY BLUE LABEL)」を発表。
18歳から25歳の女性をターゲットに
「ジャクリーン・ケネディオードリー・ヘプバーンが20歳だったら
何を選ぶか」というイメージでデザインされている。
バーバリーの伝統にトレンドを融合させた品のある
クラシックなスタイルを提案する。


1997年「サックス・フィフス・アベニュー」の女性社長
ローズ・マリー・ブラボーが最高経営責任者(CEO)に就任。
ジル・サンダーJIL SANDER )のアシスタント・デザイナーだった
ロベルト・メニケッティ (Roberto MENICHETTI)をクリエイティヴ・ディレクターとして迎える。
1999 Spring/Summer「バーバリー・プローサム コレクション」
( BURBERRY PRORSUM COLLECTION)として レディースウェアに参入。
2000 S/S にメンズウェアでミラノコレクションに参入。
ローズ・マリー・ブラボーと副社長兼レディースMDの
ミッシェル・スミスを中心に、伝統にモード性を加えた
現代的なスタイルを目指した。


2000年12月、東京・銀座に旗艦店をオープン。
2002 Spring/Summer より、クリストファー・ベイリー
(Christopher BAILEY)がクリエイティヴ・ディレクターを務める。
2004年4月9日、東京・表参道にバーバリー表参道店をオープン。
全面ガラス張りのビルで、売場面積は544平方メートル。


2006年1月1日より、ルックスオティカとライセンス契約を締結し
アイウェアの販売をスタート。
それまでのライセンシーはサフィロ・グループ(Safilo Group)。
2006-2007 A/W より、株式会社三陽商会の企画で
日本独自のレーベルである
バーバリー・コンテンポラリーコレクションズ
Burberry Contemporary Collections)」を発表。
キャリア女性をターゲットに、バーバリー銀座店と伊勢丹新宿店の
単独ショップでスタートし、展開を拡大。
2008 S/S より、バーバリー・コンテンポラリーコレクションズを
バーバリー・ブラックレーベルと統合し、百貨店を中心に販売を開始。
メンズウェアで展開し浸透している知名度を活用し
40代女性を中心客層とするバーバリーと20代女性を中心客層とする
バーバリー・ブルーレーベルの中間世代を繋ぐブランドと位置付けている。


2010 S/S には、バーバリー・プローサムのレディースコレクション
をロンドン・ファッションウィークで発表。
ロンドン・ファッションウィークとBFC(英国ファッション評議会)の
創立25周年を記念したもの。

「プローサム」はラテン語で「前進」の意味。「プローサムラインは故トーマスの遺伝子を受け継ぐ存在」というのがコンセプトである。


2009-10F/W COLLECTION