エディ・スリマン(HEDI SLIMANE)

エディ・スリマンクリスチャン・ディオール(Christian Dior)の
メンズウェアライン、ディオールオム(Dior HOMME)と
イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent rive gauche)の元デザイナー。


エディ・スリマン(HEDI SLIMANE)は1968年フランスのパリに生まれる。
入学難易度の高さは世界的にも屈指のフランスの名門校
グランゼコールを卒業。その後、ルーブル学院で美術史を専攻。

10代で独学で服を作り始めたが、正規の教育は受けていない。
92年から94年までジョゼ・レヴィに加わり
ファッションディレクターまで勤め、
94年から97年までジャン・ジャック・ピカールの下で
アシスタントを務める。


97年、当時エディ・スリマンは無名に近かったが
イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ オム」の
アーティスティック・ディレクターに指名される。
その後3年にわたってイヴ・サンローラン
メンズラインを活性化させる。
98年からはジーンズライン「サンローラン」も手がける。
グッチのイヴ・サンローラン買収劇の中で
2000年イヴ・サンローランを離れる。


2シーズン後、2001-2002 A/Wより「ディオール オム」の
クリエイティヴ・ディレクターに就任。
2002年4月CFDAにより「デザイナー・オブ・ジ・イヤー」に選ばれる。
2003年7月3年間の契約延長。
現在はメンズフレグランスのクリエイティブ・ディレクターも兼任する。


ディオールオムは新規立上げブランド。
クリスチャンディオールのメンズライン
それまでのブランド、ディオールムッシュのチーフデザイナー
パトリック・ラヴォワから引き継ぐ形になる。


2007A/Wを持ってディオールオムのデザイナーの任期満了。
後任のデザイナーはクリス・ヴァン・アッシュ。


エディ・スリマンディオールオムのデザイナーを
継続しなかった理由としては、自身のブランドの立上げを行いたい
金銭的な契約の問題で折り合いがつかなかった
などさまざまな憶測が飛んでいるが事実は判明していない。


現在はフォトグラファーとしての活動を行っている。


エディ・スリマンイヴ・サンローランのメンズライン
イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ オム」立ち上げと
クリスチャンディオールのメンズライン「ディオール オム」の
立上げを見事成功させました。
ディオール オム」のファーストシーズンはセンセーショナルでした。
色彩は黒が基調、レザータキシードでかなりタイトな
シルエットを表現し、世界中から喝采を浴び
日本でも多くの芸能人がディオールオムを着て大人気になった。


エディが(Dior Homme)のクリエイティブディレクターに就任後
そのメッセージ性の強さから、各シーズンのコレクションに
テーマに沿ったネーミングがされている。


■2001-2002 Autumn/Winter 『SOLITAIRE』
ロマン派の構成主義的な発送から、構造と動きとの対比を定義。
モチーフはキャスパーデイヴィッド・フリードリッヒの理念。


■2002 Spring/Summer 『BOYS DONT CRY』
エレクトロクラッシュという新しい音楽ジャンルの
誕生を示すコレクション。
ベルリンとウィリアムスバーグで活動を始めた
エレクトロクラッシュのミュージシャンたちにも影響を及ぼしたショー。


■2002-2003 Autumn/Winter 『REFRECTION』
パレ・ド・トウキョウの開館の頃。
このコレクションから現在のディオールオムらしいプロポーションへ。


■2003 Spring/Summer 『FOLLOW ME』
デヴィット・ボウイのツアー衣装のために制作したカットアウェイJKTや
ディオールオムの代表的アイテム『デニム』の誕生。
エディ自身もロックミュージシャンのステージパフォーマンス
に興味を持ち始める。


■2003-2004 Autumn/Winter 『LUSTER』
ゴシック様式からアイディアを得、ベルリンからインスパイアされた
コレクション。鎧や甲冑をモチーフとして取り入れる。
布地にツヤを出す加工法を独自で開発し、光の反射を活かすために
すべてが真っ黒のなかで行われたショー。


■2004 Spring/Summer 『STRIP』
ヘビメタテイストなコレクション。
エディー自身がロックへと傾倒していく時期。
ホワイトストライプスのジャックホワイト等の衣装を手がける。


■2004-2005 Autumn/Winter 『VICTIM』
インディーロックに関連する最初のコレクション。
以前までのプロポーションをリセットし、ショート丈のJKTが誕生。
エディの興味がロンドンへと近づいていく様を示したショー。


■2005 Spring/Summer 『-』
ナチュラル、グランジをフィーリングをテーマにしたショー。
インディーロックがファッションに戻ってきた
本当に初期のコレクション。
自身がフォトグラファーとして写真集『STAGE』をリリース。
リバティーンズフランツ・フェルディナンド
若手バンドの衣装を手がける。


■2005-2006 Autumn/Winter 『GLAM』
ロンドンの友人たちと、イーストロンドンの
インディーロックシーンへとトリビュート。
ショーに携わっているモデル、曲、フィナーレのドラム演出等
そのほとんどがエディーの友人のバンドによって構成されている。
ロックをテーマにした、集大成ともいえるコレクション。


■2006 Spring/Summer 『MODS/SKA』
ピート・ドハ―ティに捧げたコレクション。
伝統的な『モッズ/スカ』の復活。
ショーのミュージックは、THE RAKESが手掛けた。


■2006-2007 Autumn/Winter 『-』
デヴィット・ボウイの『THIN WHITE DUKE』に捧げたショー。
メランコリーに満ちた、ロックから脱却した
完全にクチュールの世界のショー。