“宇宙の旅”好評、はやぶさ映画が連日満席

小惑星探査機「はやぶさ」の7年間にわたる宇宙の旅を描いた映画が人気だ。上映している相模原、厚木両市内のプラネタリウムでは好評のため、ともに上映期間の延長を決めた。関係者は「天文ファンが増えてくれれば」と期待している。


映画「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」は、はやぶさが地球を出発してから、小惑星イトカワ」に着陸し石を採取して地球に帰還するまでが描かれている。通信が途絶えるトラブルを乗り越えた状況なども含め、ドラマ仕立ての旅が満天のドームに約45分間映し出される。


相模原市立博物館(中央区高根)では「全国各地から親子連れらが押し寄せて連日、満席」と話し、予定していた8月末までの上映を9月末までに延長した。さらに今月からは、「はやぶさ」とともに宇宙航空研究開発機構宇宙機構)相模原キャンパスで“誕生”した「あかつき」の映画も上映。打ち上げの状況や開発者のインタビュー映像で構成され、こちらも好調という。


神奈川工科大学厚木市子ども科学館(中町)では、「HAYABUSA」のダイジェスト版を季節の星座解説とともに紹介。「感動した」「はやぶさが頑張っているようすが伝わってきた」などと好評といい、同館も8月末だった上映期限を約3カ月先に延ばした。科学館職員で上映を企画した菅原賢さん(45)は「はやぶさの帰還は、天文学に興味を持ってもらう人を増やすのに願ってもないチャンス」と手応えを口にしている。